審美歯科普及協会

歯についての豆知識

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歯を失うことによるさまざまな悪影響

かずかずの大切な役割を果たす歯ですが、なくしてしまうとどのようなリスクがあるでしょう。「野生動物なら死に直結する」と書きましたが、人間でも考えようによっては命にかかわる部分での不利益がありえます。しっかり見すえておきましょう。

栄養の吸収が悪くなる

口腔は「最初の消化器官」といえます。歯がつとめる「食べ物をこまかくかみ砕く」というはたらきは、まぎれもなく「消化」の一環です。これが不十分だと、つづく胃や腸での消化が困難になり、消化しきれないという事態も起こってきます。そうなると当然、栄養の吸収も悪化し、せっかくの食事から十分な栄養や健康成分をえられなくなってしまいます。

審美的観点から見ても、栄養状態の悪化は肌の状態にも悪影響をあたえると考えられます。しかし、審美歯科の立場でいうと「美しい歯は健康であり、健康な歯は美しい」ので、審美歯科の歯を美しくする技術により、食べ物をかむ機能は十分に回復できます。

ますます歯を失いやすくなる

舌や口腔内の全体とともに、歯もすべてそろっていてこそバランスをととのえて協働します。1本でも失われてしまうと、ほかの歯にかかる負担が大きくなり、失われやすくさせてしまいます。入れ歯を両隣の歯にブリッジをかけて設置する場合などは特に、両隣の歯に大きな負荷がかかります。立てなくなった人を両側からふたりの人間が支えて立たせる状況を想像すればおわかりになるでしょう。「歯は人よりずっと小さい」と思われるかもしれませんが、かむときに歯にかかる力はその人の体重と同じくらいと言われているのです。人を支えて立たせる状況と同じくらい負担がかかると考えられます。そのため、両隣の歯もやがてぐらつき、抜けやすくなってしまいます。

1本でも歯を失うと、ほかの歯も失うリスクが高まります。現実に、男性の40代後半で1本歯を失うと、つづく5年の間にさらに1本、次の5年では2本、さらに次の5年では4本などと、歯を失うペースが加速してしまう傾向が見られるのです。

審美歯科には、ブリッジ以外にもインプラントをはじめとした高度な義歯再建技術があります。審美歯科の技術により、歯を失いやすくなるリスクを低くおさえることができます。

老化を早める

1本でも歯が失われると、それだけでも周囲に老けた印象をあたえてしまいます。また、歯を失うとかみ合わせが低くなり、口元にはしわができやすくなります。そのため、ますます老けた印象になってしまうでしょう。いわゆる「老け顔」というものです。栄養の消化・吸収が悪化することからくる老化も考えられます。

歯が抜けたり欠けたりすることによるかみ合わせの狂いは、見た目についても悪影響です。かみ合わせの調整は審美歯科にとって基本中の基本。審美歯科の技術を活用して若返りましょう。

 

認知症を進行させる

因果関係が立証されているわけではありませんが、歯が失われると認知症が進行・悪化する疫学的可能性が指摘されています。歯の大半を失って義歯を入れずにいる人の認知症発症率は、歯が多く残っている、あるいは義歯を入れている人に対して1.9倍にものぼります。

歯が失われると、かむことによって脳に伝わっていた刺激がなくなり、脳の活性が低下してしまうことが考えられます。「食事」はたんなる栄養摂取であることをこえて、人間の最期ちかくまでたのしむことのできるライフ・イベントです。食事がままならなくなってしまうと気力まで失われがちになってしまい、認知症になりやすくなったり、認知症が重篤化したりすることにつながるでしょう。実際に、歯の本数が少ない人ほど認知症になりやすいことを示すデータもあります。逆にいうと、歯と口腔の健康を守ることは、認知症予防にも効果があると期待できるのです。

また、上記のように義歯を入れていれば、認知症の発症率は下げられます。審美歯科の義歯再建技術は、認知症を減らしたり、その進行をゆるやかにしたりすることに役立ちます。

顔がゆがむ

歯が失われるとすれば、それはたいてい右か左かの一方にかたよっています。失われていないまでも、奥歯に虫歯があって強い痛みがあると、人はそこでものをかむのを避けようとします。つまり、左右どちらか一方だけの歯でものをかもうとする「片かみ」をしてしまうのです。

そうしますと、側頭筋などものをかむときに使う筋肉の左右バランスがくずれることになります。歯が生えている土台は上顎骨と下顎骨ですが、頬骨のあたりより下という、顔のかなり大きな部分を占めています。ここではたらく筋肉の左右バランスがくずれると、おどろくほど短期間のうちに顔がゆがんでしまいます。

歯そのものに特に問題のない人でも、クセで「片かみ」してしまう場合があります。この場合も同じく、顔がゆがんでしまいます。

歯に問題があれば早急に修復し、片かみするクセがある人はクセを治しましょう。その両方に、審美歯科はお役に立てます。歯の治療は当然のことですし、片かみのクセは結局のところかみ合わせか歯並びという器質的問題に依っていることが多いので、調整や歯列矯正治療で対応できるのです。

全身症状を引き起こす

歯を失ったことがきっかけとなって、全身の広い範囲に症状がおよんでしまうこともあります。

かむときに使う側頭筋は、文字通り「側頭部」、こめかみのあたりまで伸びています。何かをかむときにこめかみにさわると、皮下で筋肉が動くのを感じられるはずです。この筋肉の左右バランスがくずれると、それが原因で偏頭痛が引き起こされることがあります。

下方向を見ると、かむ筋肉は首筋や肩にもつながっています。「片かみ」をつづけていると特に、顔がゆがむほかにも、左右の肩の一方だけが下がったり、首筋の片側だけに張りを覚えたりということが起こります。さらに深刻になると、左右バランスのくずれは下半身にもおよび、歩容(ほよう)が保てずにふつうに歩けなくなることすらあります。

このほか、血行不良、冷え症、慢性的な疲労感、はげしい耳鳴り、めまいなども引き起こされます。

1本の歯からはじまったバランスのくずれは、このように周辺のバランスをもくずしていき、広い範囲に波及していくことがあるのです。

 

このように、「たった1本の歯」といえども、失われれば大きな問題を引き起こしかねないものなのです。

審美歯科は、「歯を失うのを防ぐ」ことについても、「失った歯を取りもどす」ことについてもおおいにお役に立てます。若さと美しさをたもち、長寿と健康を楽しみましょう。

 

 

 

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