審美歯科普及協会

治療方法のご紹介

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審美歯科治療の最新機材2

歯科用CTスキャナーの最新型・ガリレオス

インプラント治療をはじめとする歯科の診療では、歯や顎骨のX線レントゲン撮影がしばしば必要になりますが、以前のレントゲン撮影はひとつの角度から見た写像しかえられませんでした。

近年は歯科用にもCTが導入されています。CTを使うと、歯や顎骨を3次元的にとらえることができます。さらには、通常のレントゲンには写りにくい歯根の膿や炎症、神経の走行など、軟組織の状態まで鮮明に把握できます。X線被曝量に関してもかなり低くなってきています。

安全性と正確さが求められる診療にCTは必須。ここではその最新機種のひとつ、「ガリレオス」を紹介しましょう。

ドイツ製最新型CTスキャナー・ガリレオス

ガリレオスはドイツの医療機器メーカーであるSirona社がつくった最新の歯科用CT画像診断装置です。1回のスキャンで上下顎骨全体の3次元構造が把握でき、低被曝線量で安心・安全の機器といえます。

コンピュータ処理で3次元データ

歯科でこれまで使われていた通常のレントゲンでは、歯のようすをひとつの角度からしか撮影できませんでした。これに対し、ガリレオスは断層撮影写真をコンピュータ処理することにより3D画像化します。上下のあご全体を一度にデータ化でき、1本1本の歯の形状、埋伏歯の状態まで正確につかむことができます。

そればかりか、神経の走行、歯根の膿、炎症といった、従来のレントゲンでは写りにくかった軟組織の状態も鮮明に把握できます。

このため、従来の2次元レントゲン写真では発見できなかったり判断がつきにくかったりした症例も、360度あらゆる角度から観察することにより見落とすことなく診察することができるようになりました。

1度のスキャンは14秒

スキャンにかかる時間はわずか14秒ほどです。さらにその時間内で実際に放射線が照射されるのは2~6秒。そのため、患者の放射線被曝量は世界最少クラスの29μSVです。日本からニューヨークまで飛行機で飛ぶと、その間に200μSVほどの放射線を被曝すると言われています。これとくらべれば、ガリレオスの放射線被曝量がとても低いことがわかります。

ガリレオスは患者の身体への負担が軽く、安心・安全のCTスキャナーということができます。

スピーディーな画像提供

ガリレオスは高性能コンピュータを搭載しており、以前は数日ほどかかることもあったデータ処理・画像化を10分程度で済ませてしまいます。診断を迅速化し、患者の通院回数を減らすことにつながります。

コストダウンにもつながる

患者の通院回数が減れば、当然その分だけ治療費は安くなります。

また、以前なら見落としていたかもしれない歯の問題も、ガリレオスを使えば見落としにくくなるため、複数の問題をまとめて処置できるようになります。トータルで考えれば治療コストは安くなるでしょう。

多彩な用途

最小限の撮影であご全体の詳細な3次元データがえられますので、ガリレオスは歯科におけるほとんどすべての治療に活用できます。

  • 親知らずの抜歯
    親知らずの形、大きさ、位置はもちろん、周囲の炎症、神経の走行なども把握できますので、抜歯の際に神経を引っかけてしまう危険を避けられます。
    また、埋伏歯の位置や状態も精密につかめるため、余分な切開や骨の切除などを避けることもできます。
  • 外傷歯の正確な診断
    歯根の形態、数、方向、長さなどを立体的にとらえることができます。膿の広がり、骨の破壊状況も把握でき、治療方針の決定にも役立ちます。
  • 歯列矯正の治療計画
    歯列矯正治療を始めるにあたってガリレオスでCTスキャニングすると顎骨の状態が正確にわかります。すると歯の動線や移動の限界が予測できるようになりますので、治療計画の決定に役立ちます。
  • 安全・正確なインプラント治療
    インプラント治療を成功させるためには、フィクスチャー(チタン製のボルト)を埋め込む部位の骨の状態を正確に把握する必要があります。骨の質、厚み、高さ、形、骨量などです。
    ガリレオスならそれらすべての項目に関して正確なデータをえられます。インプラント設計の精度を高めることができ、成功率を引き上げます。

セレックとの組み合わせで有益性大きく

ガリレオスはあご全体から細部にいたるまでの組織について精密・正確な3次元画像データを撮ります。この精密なデータを使えば、精度が高く自然なかみ合わせを実現できる義歯をつくり出すことができます。
3次元画像データはデジタルですので、コンピュータ処理に向いています。したがって、「セレック」との相性が抜群なのです。

セレックとは・義歯・修復物の製作をIT化

「セレック」というのは、義歯の設計、製作をコンピュータ支援のもとでおこなえるCAD/CAMシステムです。CAD/CAMは、それぞれComputer Aided Design/Computer Aided Manufactureの略で、日本語でいえば「コンピュータ支援下設計・コンピュータ支援下製造」となります。

義歯・人工歯というものは、これまで歯科技工士が技術、経験と勘を活かして設計し、製作するものでした。そのできばえは歯科技工士のレベルに左右されますし、義歯ができあがるまでの時間も数日から数週間もかかっていました。

セレックはそのような義歯製作に革命を起こしました。コンピュータ上で立体的イメージのままに義歯を設計し、それをもとに3Dプリンタに似たマシンでつくり出してしまうのです。これによって、早ければ患者が来院したその日のうちに義歯を完成させ、設置することもできるようになりました。そのうえ、人件費がかからない分コストも安いのです。

このように画期的なシステムであるセレックと、歯の精密な3次元データを提供できるガリレオスがタッグを組めば、それはまさに「鬼に金棒」というものです。インプラントの上部構造となる義歯から、クリップ止めするタイプのシンプルな義歯、さらにはインレー(詰め物)、クラウン(かぶせ物)といった小さな補填材まで、良好なかみ合わせで高いQOLを実現できるものが短期間・安価でできてしまいます。

ガリレオスとセレックは、相乗効果でたいへん高い価値を生み出すのです。

ガリレオスは高精度歯科診療に不可欠

現在、歯科診療のトレンドは「なるべく歯を残しながら治す」という方向です。削るにしても、健康な歯の硬組織はできるだけ削らずに残そうという考え方が主流になっています。
そうした治療を可能にするには、精度の高い診断が不可欠です。高精度の3次元画像データがえられるガリレオスは、これからの歯科診療にとって欠かせないものになると考えられます。

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